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ここはただの場所
ルールなんて知らずに
土を掘って種をまいた
小さな命たちを
大根もトマトも
夢みたいに揺れてた
「ここは畑じゃない」
そう言われて泣いた
それでも壊した畑
命を消した気がして
胸が苦しくて
でも土はまだ泣いてた
どこかで声がした
生きるってなんだろう
ルールに従うこと?
それとも黙って根を張り
命つなぐこと?
許されなくても
守られなくても
私は二つの種を植えた
たった二輪のひまわり
傷ついた土に光を願った
土の声に耳をすませば
小さく鼓動が聞こえる
誰にも気づかれなくても
命は静かに叫んでいる
ひまわりは知ってる
誰も見てなくても
太陽に向かって伸びることを
笑われても踏みにじられても
二輪の花は強く咲く
生きるって触れること
話しかけても答えなくても
この二つのひまわりが
私の今を伝えてる
だから私は守る
壊し植えたこの二輪の花を